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歯石取りはしないとどうなる?必要な理由・痛み・頻度を歯科医が解説

最終更新日:2026年4月4日

歯石取りはしないとどうなる?必要な理由・痛み・頻度を歯科医が解説

「定期的に歯石取りをしてください」と言われるけれど、正直、痛そうだし面倒だと感じる方は少なくありません。

しかし、歯石取りを怠ると、お口の中では見えない病気が静かに進行することがあります。歯石は単なる汚れではなく、歯周病や口臭の原因になりやすい存在です。

ここでは、歯石取りがなぜ必要なのか、しないとどうなるのか、歯医者で実際にどのような処置を行うのかをわかりやすく解説します。予防歯科全体について知りたい方は、予防歯科とは?もあわせてご覧ください。

歯医者が行っている歯石取りとは?

歯医者が行う「歯石取り(スケーリング)」とは、歯と歯ぐきの境目や歯周ポケットに付着した歯石を、専用の器具で取り除く処置のことです。

セルフケアでは取れない固まった汚れを除去し、歯周病や口臭を防ぐために非常に重要な処置です。スケーリングの基本を詳しく知りたい方は、スケーリングとは?歯のクリーニングとの違い・効果・頻度も参考にしてください。

歯石とは

歯石は、歯垢(プラーク)が唾液中のカルシウム成分などと結びついて硬くなったものです。歯垢は細菌のかたまりであり、それが固まってしまうと歯ブラシでは除去できません。

特に歯石の表面はざらついているため、さらに歯垢が付着しやすくなり、悪循環が起こります。

歯石取りの器具

歯科医院では主に以下の器具を使用します。

器具 特徴
超音波スケーラー 振動と水流で歯石を砕いて除去する器具
手用スケーラー 細かい部位や歯周ポケット内の歯石を丁寧に除去する器具
研磨ブラシ・ペースト 歯面をなめらかに整え、汚れの再付着を抑えやすくする

歯石取りの方法

歯の表面や歯ぐきの縁についた硬い歯石を、超音波スケーラーや手用スケーラーなどで細かく除去します。

歯周ポケット内の見えない部分にこびりついた歯石を取り除き、必要に応じて歯根表面をツルツルに整えることもあります。

最後に専用のペーストやブラシで歯の表面を磨き上げることで、歯垢や着色の再付着を抑えやすくします。

なぜ歯石が溜まるのか?

歯石が溜まる理由は、歯垢(プラーク)が唾液の成分と反応して硬くなるためです。歯垢は食べかすではなく、細菌のかたまりです。

歯石が溜まる仕組み(流れ)

  1. 歯の表面に歯垢が付着する
  2. 磨き残しが続く
  3. 唾液中のミネラルと反応して硬くなる
  4. 歯石となり、歯ブラシでは取れなくなる
  5. その表面にさらに歯垢が付き、歯周病リスクが高まる

なぜ歯石ができやすくなるのか?

以下の要因で歯石の形成スピードが上がります。

要因 影響
磨き残し 歯垢が長時間残り、歯石化しやすい
歯並びの乱れ 汚れがたまりやすくなる
口呼吸・乾燥 自浄作用が落ち、汚れが固まりやすい
喫煙 着色や歯垢付着を助長しやすい

歯石取りをしないとどうなる?

歯石取りをしないで放置すると、歯周病が進行し、最終的には歯を失うリスクが高まります。歯石は細菌の温床であり、炎症を引き起こし続けるためです。

歯石を取らないと起こること

①歯ぐきの炎症(歯肉炎)

歯ぐきが赤く腫れる、ブラッシングやフロスで出血しやすいなど、初期の歯周病サインが起こります。

②歯周ポケットが深くなる

炎症により歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)が深くなり、そこにさらに歯垢・歯石がたまり、悪循環に陥ります。

③歯周病が進行する

歯を支える骨が溶けていく、歯ぐきが下がる、歯が揺れて噛みにくくなるなどの症状が出てきます。歯周病について詳しく知りたい方は、歯周病治療もご覧ください。

④口臭の原因になる

歯石は細菌の温床となり、悪臭のあるガスを発生させます。「口が臭う気がする」と感じる方では、歯石が原因のことも少なくありません。口臭との関係は、口臭の原因は?セルフチェックと歯科でできる対策でも詳しく解説しています。

⑤歯が抜ける

歯周病が進むと、歯を支える骨が失われ、最終的に自然に歯が抜けてしまうことがあります。

⑥全身の健康にも影響する

近年では、歯周病が糖尿病、心疾患、動脈硬化、誤嚥性肺炎などと関連すると言われています。歯石取りは、お口の中だけでなく全身の健康維持にもつながる処置です。

歯石取りは痛い?

歯石取りの痛みは、お口の状態によって変わります。特に歯ぐきに炎症が強い状態ほど、処置中にしみたり痛みを感じやすくなります。

逆に、定期的に歯石取りをして炎症が少ない状態を維持している方では、痛みが軽く済むことが多いです。つまり、定期的な歯石取りは痛み予防にもつながります。

理想的な歯石取りの頻度

理想的な歯石取りの頻度は、お口の状態によりますが、一般的には3〜6か月に1回です。

ただし、歯周病の有無や生活習慣によって適切な間隔は変わります。

なぜ3〜6か月なのか?

  • 歯垢や歯石は少しずつ再付着するため
  • 歯周病は初期だと自覚症状が少ないため
  • 炎症が強くなる前に介入した方が負担が少ないため

つまり、歯石が大きく付く前、病気が進む前に取るのがポイントです。

理想的な頻度の目安

状態 目安
お口の状態が安定している方 6か月に1回程度
歯石がつきやすい方 3〜4か月に1回程度
歯周病の既往がある方 1〜3か月ごとに管理することもある

歯石取りが上手な歯医者さんとそうでない歯医者さんの違い

「上手な歯医者さん」と「そうでない歯医者さん」の違いは、単に歯石を取るだけでなく、歯ぐきや歯を守りながら、快適に・効果的に処置できるかどうかです。

①丁寧で細部まで確認している

歯と歯ぐきの境目、歯間、奥歯、裏側など、見えにくい場所まで丁寧に処置してくれるかどうかは大切なポイントです。

②痛みや不快感に配慮している

過度に力を入れず、部位によって超音波スケーラーと手用器具を使い分ける、必要に応じて麻酔を検討するなど、状態に応じた対応ができると負担が少なくなります。

③歯ぐきや歯を傷つけにくい

歯の根面を削りすぎないことは、しみやすさや炎症悪化を防ぐうえでも重要です。歯石を取ることだけでなく、その後の歯ぐきの状態まで考えて処置する必要があります。

④お口の状態に合わせて処置している

歯周病の有無、歯並び、被せ物の状態などを見たうえで、必要に応じて深い歯周ポケットの処置まで行えるかどうかで、効果は大きく変わります。

⑤セルフケア指導が的確

歯石を取って終わりではなく、磨けていない箇所やフロス・歯間ブラシの使い方まで確認し、次に歯石がつきにくいように指導してくれる歯科医院の方が、長期的には予防効果が高くなります。

自分で歯石取りをするのは危険

自分で歯石取りをするのは、とても危険です。市販の器具で表面の歯石が少し取れたように見えても、歯や歯ぐきを傷つけたり、かえって汚れがつきやすい状態を作ってしまうことがあります。

①歯の表面に傷がつく

歯石取り用の器具には鋭い刃があり、歯面に細かな傷がつくと、その傷に歯垢や着色が入り込み、さらに歯石がつきやすくなります。

②歯ぐきを傷つける

歯石取りは歯ぐきギリギリの繊細な操作が必要です。誤って歯ぐきを傷つけると、痛み、出血、炎症、感染のリスクが出ます。

③歯ぐきの中の歯石は取れない

本当に問題になりやすいのは、歯周ポケット内の見えない歯石です。ここはセルフケアや市販器具では対応できません。

④知覚過敏の原因になる

歯の表面を削ってしまうと、内部の象牙質が露出し、冷たいものや熱いものでしみる知覚過敏が起こることがあります。しみる症状がある方は、知覚過敏の原因は?も参考にしてください。

⑤根本解決にならない

見えている部分だけ少し取れても、歯周病の原因になる深い部位の歯石や炎症が残っていれば、根本的な改善にはつながりません。

おうちでできる歯石を溜まりにくくする方法

歯石は、歯垢が唾液中のカルシウムと結びついて固まったものです。完全にゼロにすることは難しくても、日常の習慣で溜まりにくくすることはできます。

①食後はできるだけ早めに歯磨きする

食後の歯垢は、時間が経つほど成熟して固まりやすくなります。

②歯ブラシだけでなく、フロスと歯間ブラシを併用する

歯石は歯と歯の間にできやすいため、フロスや歯間ブラシを併用することで歯垢除去率を高められます。

③正しい磨き方を意識する

歯と歯ぐきの境目に毛先を当てる磨き方が重要です。磨き方を見直したい方は、正しい歯の磨き方も参考にしてください。

④電動歯ブラシを活用する

手磨きより安定した清掃効果が期待できることがあります。

⑤口の中を乾燥させない

水分摂取や口呼吸の改善によって、唾液の自浄作用を保つことが大切です。

⑥喫煙を控える

ヤニ汚れや乾燥により、歯垢や歯石がつきやすくなるためです。

まとめ

歯石は、日々の食事や生活の中で少しずつ溜まっていく細菌のかたまりです。一見、ただのお掃除と思われがちな歯石取りですが、実際には歯を失わないための予防医療としてとても重要な役割を担っています。

日常のセルフケアに加えて、歯科医院での定期的な歯石取りやチェックを組み合わせることで、歯周病や口臭のリスクを下げやすくなります。

定期的な歯石取りや予防ケアをご希望の方は、予防・メインテナンスもあわせてご覧ください。

この記事の監修者

スカイビル歯科 院長:三島 彰太

スカイビル歯科 院長

三島 彰太

日本歯科大学生命歯学部卒業 / 令和6年 スカイビル歯科院長就任

患者さまの状況やニーズに合わせて、保険治療・自由診療・各種クリーニング・審美治療など、最適な治療をご提案しております。