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公開日:2025年12月8日
最終更新日:2026年4月4日

歯周病とは?初期症状・進行段階・予防と治療法を歯科医が解説

歯周病

歯科医療の現場で、歯を失う原因として最も多く見られるのが歯周病です。
日本では30歳以上の成人の約80%が罹患しているとも言われ、もはや「国民病」ともいえる存在です。

しかしその一方で、歯周病について正しく理解し、早い段階で対策を取れている方は決して多くありません。歯周病は痛みが少ないまま進行しやすく、気づいたときには歯を支える骨が大きく失われていることもあります。

この記事では、歯周病の基礎知識、初期症状、進行段階、全身疾患との関係、予防のポイントまで、歯を守るために知っておきたい内容をわかりやすく解説します。歯周病治療の基本は、歯周病治療のページも参考にしてください。

歯周病とはどういう病気か

歯周病は、歯を支えている「歯ぐき」や「骨」が炎症によって壊されていく病気です。
はじめのうちは痛みがほとんどないため、気づかないうちに進行してしまうことが多くあります。

でも放っておくと、歯がグラグラして最終的に抜けてしまうこともあります。初期の段階では歯肉炎、進行すると歯周炎へと進み、歯周ポケットが深くなり、歯を支える骨が少しずつ失われていきます。

①歯ぐきの腫れ・出血

歯みがきのときに血が出る、歯ぐきが赤く腫れているといった症状が見られます。
これは、歯ぐきに炎症が起きているサインです。

②口臭の増加

歯周病菌が出すガスや、歯ぐきの中の膿が原因で、口臭が強くなることがあります。口臭が気になる方は、口臭の原因は?セルフチェックと歯科でできる対策も参考にしてください。

③歯ぐきが下がり、歯が長く見える

炎症によって歯ぐきが下がると、歯の根元が見えるようになり、「歯が長くなった」と感じるようになります。

④歯の動揺(ぐらつき)

歯を支えている骨が溶けてしまうと、歯がぐらつきます。
進行すると噛むだけで痛みを感じたり、自然に抜け落ちてしまうこともあります。

⑤噛んだ際の違和感や痛み

「噛むと浮いたような感じがする」「食べ物が挟まりやすい」といった違和感が出てきたら、歯周病が進行している可能性があります。

歯周病の原因

歯周病の主な原因は、プラーク(歯垢)という細菌のかたまりです。
歯の表面や歯と歯ぐきのすき間に残った汚れが細菌の温床となり、歯ぐきに炎症を引き起こします。

また、以下のような生活習慣も歯周病を悪化させる原因になります。

  • 歯みがきが不十分
  • 喫煙習慣
  • ストレス・睡眠不足
  • 糖尿病などの全身疾患
  • 不規則な食生活
  • 口呼吸やお口の乾燥

こうした要因が重なることで、歯周病は少しずつ進行していきます。毎日の予防を体系的に見直したい方は、予防歯科とは?もあわせてご覧ください。

歯周病の進行状況

①健康な状態

歯ぐきは淡いピンク色で引き締まり、ブラッシングしても出血しません。

対応

この状態を維持するために、毎日の正しい歯みがきと定期的な歯科検診を続けてください。

②歯肉炎

プラークの細菌が歯ぐきに炎症を起こし、赤く腫れたり出血が見られるようになります。
まだ痛みはないことがほとんどです。

対応

丁寧な歯みがきと歯科医院でのクリーニングで改善が期待できます。磨き方を見直したい方は、正しい歯の磨き方も参考にしてください。

③軽度の歯周病(P1)

炎症が歯ぐきの奥まで広がり、歯を支える骨が少しずつ溶け始めます。歯周ポケットが深くなり、出血や腫れが続きやすくなります。

対応

歯石除去(スケーリング)や、必要に応じて歯周ポケット内の清掃を行います。歯石取りについて詳しく知りたい方は、歯石取りはしないとどうなる?必要な理由・痛み・頻度も参考にしてください。

④中等度の歯周病(P2)

歯を支える骨の吸収が進み、歯ぐき下がり、口臭、歯のぐらつきなどの症状が目立つようになります。噛むと違和感が出る方もいます。

対応

スケーリング・ルートプレーニングなど、より深い部分までの歯周治療が必要になることがあります。状態によっては歯周外科処置が検討されます。

⑤重度の歯周病(P3)

歯を支える骨が大きく失われ、歯の動揺が強くなります。噛めない、食事がしづらい、歯が自然に抜けそうになるなど、日常生活への影響が大きくなります。

対応

保存可能かどうかを慎重に判断します。保存が難しい場合は抜歯が必要になることもあります。歯を失った場合の選択肢は、歯を失った時の治療法を比較も参考にしてください。

歯周病になると、その他の病気にもなりやすい可能性があります

歯周病はお口の中だけの病気ではありません。近年では、全身の健康との関連も多く報告されています。

①脳梗塞・心筋梗塞

歯周病菌や炎症性物質が血流に乗ることで、血管に悪影響を与え、動脈硬化との関連が指摘されています。

②糖尿病

歯周病は糖尿病を悪化させる要因のひとつとされており、逆に糖尿病があると歯周病も進行しやすくなります。

③認知症

炎症や咀嚼機能の低下との関連が研究されており、口腔内環境を整えることが長期的な健康維持に役立つ可能性があります。

歯周病にならない・重症化しないためにできること

①正しい歯みがきを習慣にする

歯周病予防の基本は、毎日の正しいブラッシングです。歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間、奥歯の裏側など、磨き残しやすい部分を意識してケアすることが大切です。

歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシも併用すると、歯周病菌の温床になるプラークを減らしやすくなります。

②口腔環境を整える

歯石やバイオフィルムはご自身では完全に落としきれません。歯科医院での定期的なクリーニングを受けることで、炎症を起こしにくい状態を保ちやすくなります。

定期的なメンテナンスを受けたい方は、予防・メインテナンスも参考にしてください。

③生活習慣を見直す

喫煙、睡眠不足、ストレス、食生活の乱れは、歯周病の進行に影響します。特に喫煙は歯ぐきの血流を悪くし、炎症を治りにくくします。

④定期的に歯石を取り、検診を受ける

歯石は自分で取れません。
歯石は硬くなってしまうと歯ブラシでは取り除けず、細菌の温床になります。放置すると歯周病が再発しやすくなります。

クリーニングの目安

3〜6か月に1回が一般的な目安です。
ただし、歯ぐきの状態や歯石の付きやすさによって適切な頻度は変わります。

歯周ポケットのチェック

定期検診では、歯ぐきの状態や歯周ポケットの深さを確認してもらうことが重要です。早期に異常を見つければ、治療も軽く済みやすくなります。

⑤常に鏡でセルフチェックと早期治療が大事

毎日のセルフチェック

鏡で歯ぐきの色や形を確認したり、歯の動きに違和感がないかを見る習慣をつけましょう。

出血や腫れは小さなサイン

歯ぐきの出血、腫れ、口臭などは、体が「問題があります」と知らせてくれているサインです。自己判断で放置せず、早めに歯科医院で相談することが大切です。

まとめ

歯周病は、「痛みがないまま静かに進行する病気」です。
そのため、多くの人が気づかないうちに症状が進んでしまい、気づいたときには歯を失う原因になっていることも少なくありません。

しかし、歯周病は防げない病気ではありません。正しい知識と日々のケア、そして定期的な歯科受診があれば、重症化を防ぎ、自分の歯を長く保つことが可能です。

たとえ歯ぐきからの出血や口臭といった小さなサインでも、放置せず早めに対処することが大切です。
今日からできることはたくさんあります。歯ぐきの状態を確認し、正しいブラッシングを習慣化し、定期的に歯科医院でお口の健康を確認しましょう。

その小さな一歩が、将来の笑顔と健康を守る大きな力になります。

この記事の監修者

スカイビル歯科 院長:三島 彰太

スカイビル歯科 院長

三島 彰太

日本歯科大学生命歯学部卒業 / 令和6年 スカイビル歯科院長就任

患者さまの状況やニーズに合わせて、保険治療・自由診療・各種クリーニング・審美治療など、最適な治療をご提案しております。