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セラミックとジルコニアの違いとは?現役歯科医師が選び方や費用、適応まで徹底解説

最終更新日:2025年7月31日

皆さんこんにちは。

矯正治療、予防、審美治療、インプラント治療など幅広い診療を行う横浜の歯科医院、スカイビル歯科です。

セラミックとジルコニア、それぞれの特徴や違いが気になりませんか?
今回は、どちらを選ぶべきか、費用や適応まで、現役歯科医師の視点からわかりやすく解説します。

この記事で、あなたに最適な素材選びのヒントが見つかるはずです。

セラミックとジルコニア、それぞれの特徴

セラミックとは?素材の概要と種類(e.max・メタルボンドなど)

セラミックとは?

歯科でいう「セラミック」とは、陶器のような白くて硬い材料を使って、歯のかぶせ物(クラウン)や詰め物(インレー)を作る治療法を指します。

保険で使われる銀歯とは異なり、自然な見た目・変色しにくさ・メタルフリー(金属不使用)が特徴です。

歯科におけるセラミックの特徴

特徴 説明
見た目が自然 透明感があり、周囲の歯と自然に馴染みます
変色しにくい プラスチックやレジンと違い、長期間白さを保ちます
金属アレルギーの心配なし 金属を一切使わない「メタルフリー治療」が可能です
プラーク(歯垢)が付きにくい 表面が滑らかで清潔に保ちやすいです
割れる・欠ける可能性がある 自然の歯より硬くても「しなり」がなく、強い衝撃や歯ぎしりによって破損することがあります。特に薄く加工した前歯の部分や詰め物などは注意
天然歯を多く削ることがある セラミッククラウンやラミネートベニアの装着では、健康な歯を一定量削る必要があるので歯の状態をみて適しているか判断する必要があります
強く噛む癖がある人には不向きな場合もある 歯ぎしり・食いしばりが強い方は、セラミックの破折や対合歯(噛み合わせる相手の歯)の摩耗のリスクがあるため、マウスピースの併用が必要になります

セラミックには様々な種類があります。

主なセラミックの種類

種類 特徴
e.max(イーマックス) ガラス系セラミック、透明感が高く、前歯に最適
ジルコニア 非常に硬く割れにくい、金属のような強度があり、奥歯にも使用可能
ジルコニアセラミック 内部がジルコニア、表面がポーセレン、強度と見た目を両立
メタルボンド 内部に金属、外側にセラミック、強度は高いが、金属が透けることも
ハイブリッドセラミック セラミックとレジンの混合素材でやや安価

ジルコニアとは?特徴と進化(フルジルコニア・レイヤリングなど)

ジルコニアとは?

ジルコニア(Zirconia)とは、酸化ジルコニウムを主成分とする非常に強度の高いセラミック素材です。

人工関節や宇宙工学にも使われるほど耐久性に優れ、歯科では「白くて丈夫な人工歯」の材料として広く使用されています。

以下にわかりやすく表にまとめました。

歯科におけるジルコニアの特徴

特徴 内容
非常に硬く割れにくい 金属に近い強度があり、食いしばりや奥歯の治療にも対応
金属アレルギーの心配がない メタルフリーなので、体にやさしい
白くて見た目も自然 銀歯のように目立たず、歯ぐきの黒ずみも起きにくい
変色・劣化しにくい 長期間使っても、色の変化や汚れが染み込む心配がほとんどありません
非常に硬いため対合歯を傷つけることがある 自然の歯よりも硬いため、噛み合う歯(対合歯)をすり減らすリスクがあります。特に歯ぎしり・食いしばりの強い方は注意

ジルコニアの進化:素材の種類と使い分け

近年、ジルコニアは歯科材料として大きく進化を遂げており、使用する部位や目的に応じていくつかの種類に分けられています。

単に「ジルコニア」といっても、強度や見た目の透明感、適した用途はそれぞれ異なります。

以下に、代表的な進化形について説明します。

種類 特徴
フルジルコニア(単層構造) 全体がジルコニアでできており、特に強度が高いのが特徴。歯ぎしりが強い人、奥歯、インプラントの上部構造などに最適。ただし、透明感は劣る(白すぎる)ため前歯には不向き。天然歯より硬いため、対合歯や被せ物の土台となる歯に負担がかかる場合があります
レイヤリングジルコニア(ジルコニアセラミック)(積層構造) 内側にジルコニアの強度、外側にポーセレン(陶材)の審美性を持つハイブリッドタイプ。前歯など見た目が重要な部位に最適。細かな色調・透明感を出せるので、天然歯と見分けがつかないほど自然な仕上がりになります
高透過ジルコニア(HTジルコニア) ジルコニアの中でも透明感を高めた最新素材。フルジルコニアと比べてやや審美性が高く、前歯にも対応可能。強度と見た目のバランスが取れており、使用範囲が広い

見た目・強度・寿命の違いを徹底比較

セラミック治療でよく使われる3つの素材「ジルコニア」「e.max」「メタルボンド」。

どれも審美性や耐久性に優れた素材ですが、それぞれに特徴と向き・不向きがあります。

ここでは、見た目・強度・寿命の3つの視点から徹底比較していきます。

比較項目 ジルコニア e.max(オールセラミック) メタルボンド
見た目(審美性) やや白っぽい。ただし、高透過タイプで審美性を獲得できます 透明感と色調が自然。天然歯と見分けがつかないほど審美性に優れています 金属が透けたり、歯ぐきが黒ずむことがあります
強度 非常に硬くて丈夫。ブリッジや奥歯に対応可能 噛む力が強いと破損する可能性もあります 金属フレームで非常に強い(ただし内側に金属使用)
寿命の目安 10〜15年程度(条件次第でそれ以上) 7〜10年程度(丁寧なケアが必要) 8〜12年程度(トラブル時の再製作に注意)
変色しにくさ 着色・変色ほぼありません 変色しにくく、清潔感を保てます 外側はセラミックなので変色しにくいが、内部の金属が劣化する場合があります
金属使用 なし(メタルフリー) なし(メタルフリー) あり(金属フレーム使用、アレルギーの可能性あり)
費用相場 10〜15万円程度/1本 8〜13万円程度/1本 8〜13万円程度/1本

どれが最適かは、歯の部位・噛み合わせ・美意識・ご予算などによって変わります。

素材選びは「見た目」「機能性」「身体との相性」を総合的に見て決めるのがポイントです。

部位別に見る素材の選び方

前歯におすすめの素材は?自然な見た目を重視する場合

前歯は笑ったとき・話したときに最も見える場所です。そのため、自然な白さ・透明感・歯ぐきとのなじみがとても重要になります。

以下におすすめな被せ物についてまとめました。

順位 素材 特徴 審美性 強度
1位 e.max(オールセラミック) 透明感が非常に高く、天然歯と見分けがつかないほど自然な色合い ★★★★★ ★★★☆☆
2位 レイヤリングジルコニア 内側に強いジルコニア、外側に陶材で審美性UP。見た目と強度を両立 ★★★★☆ ★★★★☆
3位 高透過ジルコニア(HTジルコニア) 見た目の改善が進んだジルコニア。ある程度の透明感で自然な仕上がり ★★★☆☆ ★★★★★
4位 メタルボンド 内部が金属のため、透明感や歯ぐきの色とのなじみが劣る ★★☆☆☆ ★★★★★

このように、審美性と強度のバランスは素材ごとに大きく異なります。部位やかみ合わせ、ライフスタイルに合わせて、最適な選択をしていきましょう。

奥歯におすすめの素材は?強度と噛み合わせのバランス

奥歯は「噛む力が強くかかる部位」のため、見た目以上に“強度・耐久性・噛み合わせの調和”が大切になります。

以下に、奥歯におすすめのセラミック素材を、わかりやすく比較しながら解説します。

順位 素材名 特徴 強度 審美性 対応部位
1位 高透過ジルコニア(HTジルコニア) 強さと見た目のバランス型。前から見える小臼歯にも対応可 ★★★★☆ ★★☆☆☆ 小臼歯〜奥歯
2位 e.max(オールセラミック) 見た目は非常に自然だが、強度はやや劣る。小臼歯なら可能 ★★☆☆☆ ★★★★☆ 小臼歯までが推奨範囲
3位 メタルボンド(金属裏打ち) 強度は十分だが、金属使用のため審美性は劣る。歯ぎしりが強い人にも対応 ★★★★☆ ★☆☆☆☆ 奥歯、長いブリッジ
4位 ジルコニア(フルジルコニア) 圧倒的な硬さがある金属並みの耐久性。摩耗・破損しにくいが硬すぎる ★★★★★ ★☆☆☆☆ 奥歯、ブリッジ、インプラント

「自然な見た目と強さの両立」を求めるなら→高透過ジルコニア

「とにかく美しく仕上げたい」なら→e.max

「強く噛む・歯ぎしりがある・長期使用」なら→メタルボンドorフルジルコニア

治療部位や噛み合わせの状態、ご自身の希望に合わせて、最適な素材を選ぶことが大切です。

セラミックとジルコニアの費用相場と保険の適用範囲

自費診療での価格比較:どれくらい差がある?

自費診療で使われる歯科用セラミック素材の価格には、素材の種類・審美性・強度・製作方法・保証内容などによって差があります。

以下に、どれくらい価格差があるのかをわかりやすく説明します。

素材・治療名 費用相場(1本あたり)
e.max(オールセラミック) 約80,000〜130,000円
ジルコニア(フルジルコニア) 約90,000〜150,000円
ジルコニアセラミック 約110,000〜160,000円
メタルボンド 約80,000〜130,000円

保険適用が可能なケースとは?

保険でセラミックやジルコニアが適用になることはありません。

保険で入れることのできる被せ物は「CAD/CAM冠」になります。

CAD/CAM冠の場合、プラスチックにわずかなセラミックを混ぜて作る「ハイブリッドレジン」という素材が使用されています。

ハイブリッドレジンとは、ナノフィラーと呼ばれる超微粒子セラミックをレジン(プラスチック)の中に高い密度で混ぜ合わせたもので、セラミックスとプラスチックの特徴をもった画期的な素材です。

セラミックとは、一応無関係ではないということになるのですが、ハイブリッドレジンとセラミックは、全く別物と考えた方がいいでしょう。

適用条件 内容
部位制限あり 上下の前歯、小臼歯、大臼歯(条件付き)
素材はレジン+フィラーの混合 強度は劣る。見た目や耐久性もe.maxやジルコニアに劣る
対象保険加入者 国保・社保のいずれでも条件を満たせばOK
耐久性の目安 約5年前後(かみ合わせや生活習慣による)
費用(3割負担の例) 約7,000〜12,000円(部位・医院によって変動)

保険診療で使える「CAD/CAM冠」と、見た目や品質を重視した「自費診療のセラミック」は同じ「白い歯」でも、仕上がりや持ちの良さ、費用に大きな差があります。

比較項目 自費(e.max/ジルコニアなど) 保険(CAD/CAM冠など)
素材の選択肢 多い(見た目・強度に優れたものを自由に選べる) 限定的(ハイブリットレジン)
色や形の自由度 高い(色味・透明感・歯の形もオーダーメイド) 限られる(決まった色調・形の範囲)
寿命 約8〜15年(メンテナンス次第でそれ以上) 約3〜5年程度(破損・変色の可能性あり)
審美性 非常に高い(天然歯に近い) 劣る(不透明/変色する)
金属アレルギー対応 ◎(メタルフリーが選べる) 対応可能(条件あり)
費用 高め(自由診療) 安価(3割負担で1万円前後)

「白い歯=全部同じ」ではありません。素材や治療法の違いによって、見た目・耐久性・費用・満足度は大きく変わります。

気になる方は、まず歯科医師にご希望とご予算を相談しましょう。

よくある質問(Q&A)

ジルコニアとセラミックはどっちが長持ちしますか?

素材の性質と使う部位によって答えが変わりますが、一般的な比較では「ジルコニアの方が長持ちしやすい」と言えます。

以下にわかりやすく表にします。

項目 ジルコニア セラミック(e.maxなど)
平均的な耐用年数 10〜15年、またはそれ以上も可能 7〜10年程度(使用条件により変動)
強度 非常に硬くて割れにくい 自然歯に近いが、強い衝撃で割れることもあります
欠けにくさ 高い耐久性(食いしばりや奥歯に強い) 強い噛みしめがあると欠けることがあります
経年劣化・変色 ほぼ変色しない 変色はしにくいが、表面の摩耗はあり得る

見た目が自然なのはどちらですか?

見た目(審美性)の面では、ジルコニアよりも「セラミック(特にe.max)」の方が自然に仕上がると言われています。

以下に、わかりやすく比較して解説します。

項目 e.max(オールセラミック) ジルコニア
透明感 天然歯に非常に近い。光を自然に透過する 通常のジルコニアはやや白く不透明。高透過タイプでもやや劣る
色の再現性 色調やグラデーションが細かく調整できる 色は選べるが、単調な白さになりやすい
光沢感・艶 自然なツヤ。周囲の歯と調和しやすい 少し人工的な印象が残る場合も
歯ぐきとのなじみ 歯肉との境目が自然で、黒ずみや段差も起きにくい 金属を使わないため黒ずみはなし。ただし厚み調整が難しいことも

e.max(イーマックス)が見た目で優れている理由としては、ガラス系セラミック素材で、光の透け方や白さが天然歯に非常に近く、特に前歯のような「見える場所」では、e.maxが第一選択になることが多いです。

色の微調整がしやすく、隣の歯とほぼ同じように作ることも可能です。

それでは、ジルコニアは見た目が悪いのか?

→いいえ、進化したジルコニアならかなり自然に仕上がります。

「高透過ジルコニア(HTジルコニア)」や「レイヤリングジルコニア」を使用することで、e.maxに近い審美性も実現可能です。

ただし、標準のジルコニア(フルジルコニア)は見た目がやや不自然になりがちです。

アレルギーが心配ですが、どちらが安全ですか?

アレルギーが心配な方にとって、「ジルコニア」も「e.max(セラミック)」もどちらも非常に安全性が高い素材です。

ただし、細かく見るとジルコニアの方がよりアレルギーリスクが少ないと評価されています。

まとめ

セラミックとジルコニアは、それぞれ強みや適した部位が異なります。

お口の状態やライフスタイル、ご予算に合わせて最適な選択をすることが大切です。

横浜駅東口から徒歩3分(駅直結)のスカイビル歯科で、専門医があなたの歯にぴったりの治療をご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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